院長のコラム | キューバ

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第102回 不思議の国、キューバ 1:ハバナ市街地 その1

またまた中南米に戻って、今回からはカリブ海の島国、キューバを紹介する。北朝鮮などと並んで「ならず者国家」などと呼ばれ、アメリカとは犬猿の仲、すごく近くて遠い国だ。親米国の日本からも、なんか遠くに感じる国だ。
現地通貨への両替も米ドルは手数料が高く、カナダドルやユーロで持って行くのが現実的で、アメリカ系のクレジットカード、アメリカン・エクスプレスは使用できない。
havana001.jpg
アメリカからこんなに近いにもかかわらず、アメリカからの商用航空路線はなく、カナダやメキシコ、パナマなど、アメリカ以外の国を経由して行くことになる。
こう書くと、なんてやっかいな国だと思われるのだが、アメリカ以外の国からは非常にメジャーな旅行先で、観光は砂糖産業と並んで、この国の大きな産業なのだ。
Havana002.JPG
空港には色んな国旗が掲げてあったが、アメリカ合衆国は見あたらなかった。右奥に北朝鮮はあった。
havana003.jpg
では、キューバの首都で世界文化遺産に指定されているハバナ旧市街を紹介する。
havana006.jpg
ホテルから街を見下ろすと、何かタイムスリップしたかのように感じる。何がそう感じさせるのか、それがこの国の魅力なのであるが、それはこの国が歩んできた歴史的背景にある。
havana012.jpg<
スペインの植民地として、砂糖産業で発展し、中南米の植民地と本国スペインを結ぶ中継地として発展した。
havana014.jpg
その後、アメリカの力で独立し、アメリカの庇護の下に発展したが、政権は汚職で腐敗し、1959年に起きたカストロらによるキューバ革命で社会主義国家となり、米国と断絶することになる。
havana004.jpg
つまり、スペイン植民地下でコロニアルな街が形成され、その後に自動車やジャズなどアメリカ文化が急速に流入し、1959年で止まった。街はその、止まったままなのである。
havana007.jpg
ビルは老朽化し、屋上には新たな生活の場が出来ている。
havana016.jpg
ハバナ旧市街には、観光用の馬車が行き交っている。
havana018.jpg
旧市街の建物はなかなか立派。
havana020.jpg
古びた建物が、いい雰囲気を醸し出している。これがキューバの魅力なのかも知れない。
havana022.jpg
馬車で優雅に街を見て回るもよし、人力タクシーもよし。
havana024.jpg
古びたスペイン統治時代の建物があちこちにある。
havana026.jpg
世界遺産への登録名は「ハバナ旧市街とその要塞群」。海賊や外国からの攻撃に備えるために四つの要塞が造られた。その一つ「フエルサ要塞」。
havana040.jpg
では、街の中心部を歩いてみよう。こんな具合で、古いビルの間の路地といった感じの通りが入り組んでいる。
havana042.jpg
こんなオンボロなサイドカーが現役で走っていて、嬉しくなってくる。
havana046.jpg
きれいに手入れされたモノもある。
havana048.jpg
アルマス広場の青空市には年季ものの本が並んでいた。
havana050.jpg
商店のウインドーには、革命やカストロ議長(当時)を祝う、政治的なポスターが貼られていた。こんなところはロシアと同じだ。
havana052.jpg
青空市では、こんな軍帽がおみやげに売られている。
havana056.jpg
キューバのもう一つの産業が「医療」。キューバは「医者」を旧共産圏の国々に輸出している国だ。確かに自分はポーランドの病院で働くキューバ人医師にあったことがある。その医療レベルは計るすべがないが、医学教育に力を入れているというのは確かなようだ。この女性は本物のナースなのかコスプレなのかはわからない。
havana190.jpg
海側に出て、これはモロ要塞。
havana192.jpg
この風景に異様にマッチするおじさん。
havana194.jpg
海岸線沿いのマレコン通りの夕暮れ。波しぶきが道にまで溢れてくる。
havana196.jpg
知らずに立っていると、ずぶ濡れになってしまう。ハバナの有名な光景だ。
havana200.jpg
夜は古い建物がライトアップされて、また違った雰囲気を醸し出す。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

第103回 不思議の国、キューバ 2:ハバナ市街地 その2

では、ハバナ旧市街の様子を紹介していきたい。
havana2100.jpg
旧市街の目抜き通り、奥に見えるドームの建物は旧国会議事堂。ワシントンD.C.の連邦議会議事堂を模して作られたそうだ。
havana2104.jpg
ガルシア・ロルカ劇場。
havana2108.jpg
こんなクラシックカーが現役で街を走っている。
havana2112.jpg
ハバナ大聖堂。バロック建築の教会で、左右の塔の高さが異なるのが特徴だそうだ。
havana2116.jpg
中心部から少し離れるとこんな感じ。
havana2201.jpg
ホテルの窓から旧市街を眺めた様子。車好きにこの景色は堪らない。今様なただの古い車、化石の様な車、思わず写真を撮りたくなるクラシックカー、皆普通に走っている。
havana2205.jpg
人力タクシーも一緒に走っていて。
havana2209.jpg
こんな、わけのわからない車まで走っている。何とも面白い。
havana2213.jpg
これが、所謂、化石のような車。現役で走っている。
havana2217.jpg
人力タクシーもひと休み。
havana2221.jpg
このトレーラーのような長い車は?これには驚いた。これは市民の足のバス。もの凄い人数が一度に乗り降りしていた。
havana2301.jpg
では、もう少し市民の生活の姿をのぞいてみよう。下町の住宅街に入っていった。
havana2305.jpg
ハバナ市民は皆、こういったアパートに住んでいる。
havana2309.jpg
バルコニーから生活の匂いがする。
havana2313.jpg
何気にサイドカーが走っていたりする。これも日常の光景。
havana2317.jpg
「ならずもの国家」などと、北朝鮮と同じように言われているが、ここにはゆったりとした時間が流れていて、市民の顔は皆明るい。
havana2321.jpg
こんな下町を一人歩きして、特に危険は感じなかった。アメリカでは考えられないこと。日中の治安は概して良好だ。
havana2329.jpg
バルコニーに干された洗濯物が、何かいい感じ。
havana2333.jpg
バルコニーから何やら声をかけてきたおばさん。
havana2337.jpg
隣のおばさんとバルコニー越しにおしゃべり。
havana2341.jpg
夕暮れ時になってきた。
havana2345.jpg
カストロを称えるペナントが。
havana2400.jpg
街のスーパーマーケットをのぞいてみた。これにはさすがに驚いた。
これは肉売り場。あんまり美味しそうに見えない豚肉が。。。たったこれだけ??
havana2402.jpg
タバコもショーケースの中にこんな感じで陳列されていた。
havana2403.jpg
その隣には、なぜか子供用の歯ブラシが。
havana2405.jpg
リボン飾りも同じようにショーケースの中に。
havana2413.jpg
その隣には何故か、鍵やケーブルも。。。わけがわからない。とにかく物資は不足している様子。何かスーダンの様子が蘇った。
havana2501.jpg
おじいさんと子供たちが何かを楽しんでいる様子。「射的」だ。何だか懐かしい。
havana2504.jpg
バットにグローブ引っかけて、日本では何でもない野球少年の姿。でも、中南米ではすごく珍しい光景。そもそも野球というスポーツがメジャーな国は世界できわめて少ない。中南米でもヨーロッパでも凄くマイナーなスポーツだ。
何といってもメジャーなのは、やはりサッカー。ボール一つで大勢が楽しめるというのが、貧しい国でも受け入れられるのだろう。野球は道具が必要だ。野球で有名なキューバ。これはアメリカの残した大きな遺産だろう。カリブの国では他にドミニカ共和国やオランダ領の島などが有名。ワールド・ベースボール・クラシックでオランダが出てくるが、本国のオランダではなくて、カリブ海のオランダ領の島々の選手達なのだ。
havana2507.jpg
空き地で野球に興じる子供たち。全力で投げて打っている。ボールはどんな球なのと尋ねてみると、なんとガムテープを丸めたモノだった。遊びの知恵というのは凄いと感動した。この中から将来の大リーガーが出るのかも知れない。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

第104回 不思議の国、キューバ 3:ハバナ市街地 その3

ハバナの観光スポットについてもう少し。観光はキューバの重要な産業、物資の少ない国内事情とは真逆で、贅沢に観光客をもてなす。
CIMG3101.JPG
キューバと言えば、革命家「チェ・ゲバラ」。彼はアルゼンチン人だが、キューバ革命での活躍とその格好良さから、キューバでは英雄。ちなみに彼は医師でもある。チェ・ゲバラのTシャツはおみやげの定番。自分も買ってしまった。
havana3102.jpg
もう一つ、キューバと言えばシガー、葉巻だ。COHIBA(コイーバ)やパルタガスなど、世界の一級品がここで造られている。自分は既に禁煙していたので、買うことは無かったが、その値段の高さに驚いた。
havana3301.jpg
そして、ラム酒。スペイン語では「ロン」と読む。キューバのロンは何といっても「HABANA CLUB」。自分はロンが大好きなので、その博物館へ行ってみた。
havana3304.jpg
安いモノから、15年以上熟成されたものまで、色んなHABANA CLUBがある。
havana3307.jpg
昔の工場の様子がジオラマで展示されている。
havana3310.jpg
HABANA CLUB博物館の隣にある、バー「DOS HERMANOS」。ここでモヒートを飲んで、格好つけてみる。
havana3401.jpg
現代と昔が入り混じって存在する街、ハバナ。こんな光景は世界中探しても、ここにしかないだろう。島国だからガラパゴス的にこうなったのだろう。奥に見える赤いバーが、有名な「ラ・フロリディータ」
havana3402.jpg
「ラ・フロリディータ」は文豪ヘミングウェイ行きつけのBARとしても、フローズン・ダイキリ発祥のバーとしても有名。
havana3405.jpg
中の様子はこんな感じ。
havana3410.jpg
ヘミングウェイがいつも座っていた、カウンターの一番奥の席には、今もヘミングウェイが座っている。
havana3501.jpg
夜の旧市街はライトアップされて美しい。
havana3601.jpg
キューバの誇るエンターテインメント。夜のハバナを彩る、キャバレーショー。
havana3605.jpg
その二大キャバレーが、「Hotel Nacional de Cuba」と「Tropicana」。まずは「Hotel Nacional de Cuba」から。
havana3609.jpg
ここはホテル内にある屋内ステージでのショー。
havana3613.jpg
ラテン音楽と踊りに酔いしれる。
havana3701.jpg
もう一つのキャバレー「Tropicana」。ここは大きな屋外ステージ。
havana3705.jpg
豪華絢爛とはこのことか、素晴らしい踊り。
havana3709.jpg
物資不足のこの国で、美味しい酒を飲みながら、華麗なショーを楽しむ。このギャップがほんとに不思議。
havana3713.jpg
「Tropicana」のおみやげ袋にはシガーが入っていた。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

第105回 不思議の国、キューバ 4:ハバナの車たち

車に興味のない人には申し訳ないが、ハバナはクラシックカーの宝庫のような街。ちょいと、街の車の様子について書いてみた。
havana4001.jpg
アメリカの庇護の下、スペインから独立し、その後に車を始めとしてアメリカ文化がどっと入ってきた。そして、1959年のキューバ革命以後、時間が止まっている。
havana4004.jpg
島国であるが故に、1950年代のアメリカ車が今も現役で走り続けている。
havana4007.jpg
その光景が街の様子と妙にマッチしている。
havana4010.jpg
まさに、アメリカン・グラフィティの世界。
havana4101.jpg
こんなタクシーが走っていたり。
havana4104.jpg
きれいに手入れしたオープンカーが走っていたり。
havana4107.jpg
故障して、ボンネットを開けていたりと、ほんとにおもしろい。
havana4201.jpg
きれいに手入れされた車たち。
havana4204.jpg
この時代のアメリカ車はとにかく大きく、派手。
havana4207.jpg
ピンクのタクシー。
havana4208.jpg
リアの形が独特だ。
havana4218.jpg
似ているようで、少し違う。
havana4222.jpg
顔の表情のように、皆違う顔をしている。
havana4226.jpg
この車は特にきれいに手入れされていた。
havana4227.jpg
リアの感じが、また独特だ。
havana4230.jpg
こんな派手な塗装もよく似合う。
havana4234.jpg
車がどんどん大型化していった時代。大きいことがかっこよかったのか。
havana4404.jpg
この辺から、ぼろっちい車たちを。。。フェンダーミラーに何故かベンツのマークが。
havana4407.jpg
モクモクと排気ガスを吐きながら、とにかく、現役で走っている。
havana4410.jpg
これはLADAだろうか?ソ連や東欧でよく走っていた車だ。
havana4417.jpg
ボンネットを開けて、何やら修理している。こんな光景を街のあちこちで見かける。
havana4420.jpg
今の車と違って、何か、愛嬌がある。
havana4430.jpg
瀕死の状態の車も。。。
havana4504.jpg
サイドカーもよく見かける。
havana4507.jpg
こんな感じで街を走っている。
havana4510.jpg
観光用のこんなカワイイのも走っている。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

第106回 不思議の国、キューバ 5:もう一つのキューバ、楽園ヴァラデロ

では、キューバの有名なリゾート地、ヴァラデロへ陸路移動する。
varadero5027.jpg
途中に休憩で立ち寄ったドライブイン? 観光客目当ての楽団が演奏を始める。
varadero5008.jpg
ヴァラデロは各々のホテルがプライベートビーチを所有していて、人気も少なく、のんびり、ゆったりしている。
varadero5011.jpg
まさしく、エメラルドグリーンの海が広がっている。
varadero5078.jpg
水の透明度も高い。
varadero3005.JPG
ビーチにはこんなみやげ物の出店が出たりしている。
varadero5020.jpg
今回宿泊したのはスペインのMERIA系列のホテル、"PARADISUS"。
varadero5030.jpg
ヴァラデロのリゾートホテルの中では上の下くらいのクラスだ。
varadero5031.jpg
部屋はコテージ風で、中はとにかく広い。
varadero5038.jpg
ヴァラデロのホテルはオール・インクルーシブ制がほとんどだ。つまり、ホテル内は飲み食いの他、マリンアクティビティーもすべて無料なのだ。
varadero5047.jpg
よく似たシステムの所は他に色々あるが、たいていはアルコールやジェットスキーなどは別料金であったりする。ここでは全て無料だ。しかも、レストランはビュッフェだけでなく、本格的なイタリアン、フレンチ、鉄板焼のレストランがあって、何を頼んでも、何を飲んでも無料なのだ。これには驚いた。
varadero5054.jpg
プールもゆったりしていて落ち着く。
varadero5056.jpg
ハバナのマーケットの様子を紹介したが、この国は慢性的な物資不足だ。なのに、このヴァラデロのホテルにはモノが溢れている。味の善し悪しは別として、朝食バイキングにはステーキまであって、自分が今までに泊まったどのホテルよりも、豪勢だった。
ジャグジーの後ろにはボトルのシャンパンが冷えていて、それももちろん無料。ほんとに不思議な国だ。
varadero5079.jpg
ビーチもこんな具合で、ゆっくりと時間が流れる。
varadero5092.jpg
バナナボートなどマリンアクティビティーもすべて無料
varadero5097.jpg
ほんとに自分のしたいように楽しめるリゾートだ。
varadero3012.JPG
子供達にはこんなアクティビティーも。
varadero3015.JPG
口が縛ってあるのが、何ともリアルだ。
varadero5111.jpg
院長も昔取った杵柄で、ウインドサーフィンを。
varadero5108.jpg
子供はすぐに友達を作れるので羨ましい。
varadero5058.jpg
カリブ海のリゾート地では、こんな具合に髪の毛を結ってくれる。後で外すのがたいへん、たいへん。
varadero2117.JPG
海辺のチャペルで結婚式が行われていた。何とも贅沢。
varadero2151.JPG
日が沈んできた。
varadero2178.JPG
のんびりとした雰囲気でのサンセット。
varadero3017.JPG
まだ泳いでいる人もいる。
varadero3024.JPG
白いチャペルが夕日色に染まってきた。
varadero3049.JPG
海に日が沈んでいく。
varadero2031.JPG
印象的なサンセットだった。

よかったらポチッと押していって下さい。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

月別アーカイブ

最新の写真

  • f00380.jpg
  • f00370.jpg
  • f00365.jpg
  • f00360.jpg
  • f00355.jpg
  • f00345.jpg
  • f00330.jpg
  • f00320.jpg
  • f00310.jpg

写真一覧へ