大阪 城東区の内科、循環器内科クリニック。循環器疾患、生活習慣病の管理、花粉症などアレルギー疾患、禁煙外来対応。
“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録
明けましておめでとうございます。
2013年最初の更新はアタカマからウユニ塩湖シリーズの最終回だ。標高4200mを超える天空の世界に、何とも美しい湖があるという。このシリーズのクライマックスを紹介したい。
標高4000m以上、樹木の生息出来ない森林限界を超えた世界をひた走る。
何もない世界だが、つい写真を撮りたくなるぐらい美しい。空に吸い込まれそうになる。
殺風景な景色の中に突然、赤い湖が見えてきた。これが標高4200mにある天空の湖の一つ、その名もLago Colorada (Red Lake)「赤い湖」だ。
赤く見えると言うよりも、本当に赤い。その赤さが周囲の景色に何故かマッチしている。
赤い湖にピンクの鳥が飛んでいる。フラミンゴだ。
この辺の湖どこにでもいるというのではなく、何故かここにしかいない。
ここの景色を見ていると、赤い湖の水を飲んでピンクに染まったかのように思える。
こんな絶景を同時に見ているのは我々だけだというのが、何とも贅沢である。他には誰もいない。
しばらく走ると、今度は湯気が立ち上る地帯に着いた。
地面にクレーターのような穴が何カ所もあいていて、そこから湯気がモクモクと上がっている。
周囲には硫黄の臭いが立ちこめて、いわゆる温泉の匂い。
恐る恐るのぞいてみると、マグマのようにゴボッゴボッとどろどろの地面からガスが吹き上げている。
再び、何もない大地をひた走る。
また湖が見えてきた。
右端はいわゆる天然露天風呂、観光客がしばし休憩している。この景色の中で露天風呂とは何とも贅沢だ。
6000m級の山々を横目に、ひた走る。
鮮やかなエメラルドグリーンが目に飛び込んできた。もう一つの天空の湖Laguna Verde (Green Lake)「緑の湖」だ。
底抜けに青い空、茶色い山とのコントラストが本当に美しい。
アンデスの山々を見渡す景色は本当に贅沢だ。
バスの残骸も何故か絵になってしまう。こんなところをバスが走っていたのか?走れるのか?
アンデスの山々を見渡しながら、オフロードを突き進む。
ボリビアとチリの国境、ボリビア側のイミグレーションだ。何とも素朴な小屋なのだが、ちゃんと常駐の職員がいて、パスポートにスタンプを押してもらった。
夕日で地面が輝きだした。
もうすぐチリのアタカマだ。
アタカマ近くの国境からチリに入国し、アタカマ経由でカラマには夜8時に帰着した。我々が今まで体験した旅行で最も苛酷な36時間であったかも知れないが、満足度200%の絶景であった。
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「ドクトル・イトウの地球の果てまで」も3年目。そろそろ、2006年から2010年までの丸4年間を過ごした、ペルーの魅力を紹介していきたい。あまりに思い出が多すぎて、何から紹介したらいいのか迷ってしまうのだが、旅行者とは少し違った視点で、ペルーの美しい風景、面白い風景を紹介できたらと思う。
ペルーというと高地というイメージがあるが、実際には首都のリマは海岸部の低地にあり、クスコやマチュピチュなどはアンデスの高地、その内陸部はアマゾン川が流れる熱帯雨林地域で、一つの国に様々な気候帯がある。それだけに色んな景色や食べ物が楽しめる。
ペルーといえば、まずマチュピチュが思い浮かぶだろう。この景色は本当に神秘的ですばらしい。これは晴れた日のマチュピチュ。この角度から見ると、バックの山(ワイナピチュ)がインディアンの横顔に見える。真ん中の高い山が鼻で、左の低い山があご。偶然にしては面白い。
雨のマチュピチュはまた幻想的ですばらしい。何も見えない真っ白な霧の中から、徐々に姿を現してくる様子は「天空の城ラピュタ」の世界。
これはリャマ、アンデスに成育するラクダの仲間。とぼけた顔が何とも愛らしい。
インカ帝国の都クスコ、標高3400mにある。富士山の頂上に近い高さにこんな街があるというのは、来てみないとなかなか実感できない。赤煉瓦の街並みが美しい、
クスコの中心部、朝のアルマス広場。
夜のライトアップされたアルマス広場(クスコ)。
ペルーの南の端、ボリビアとの国境にある湖、チチカカ湖(標高3800m)。定期航路が就航する、世界で一番標高の高い湖。
リマの北400kmにあるワラス。ペルーのスイスと呼ばれていて、ペルー最高峰の山ワスカラン(標高6768m)をはじめ、6000mクラスの山々が連なる美しい地域。写真はケロコチャ湖(Laguna Querococha:標高3980m)
パストルリ氷河(Nevado Pastoruri:標高5000m〜5400m)を目指して、9合目まではバスで登り、そこから馬で9.5合目まで登って行く。後は氷河までの地獄の登山。
初めて体感した標高5000m。氷河自体よりも、そんな場所にいる自分に驚いた。空気が薄く、一歩一歩が本当に苦しく、周りが黄色く見えた。
ワラスの高山地帯に自生するプヤライモンディ(Puya Raymondi )、百年に一度だけ花を咲かすという不思議な植物で、高いものは10mにもなるという。青い空に金色に輝き美しい。これがパイナップルの仲間というのがおもしろい。氷河よりもこの植物の方に感動した。
ペルー第2の都市、「白い街」アレキパの夜景。
ペルーのアマゾン地帯、プエルト・マルドナード(Puerto Maldonado)。ジャングルにあるロッジに宿泊して、ジャングルツアーを楽しむ。
アマゾンの夕暮れ。これも忘れられない美しい景色だ。
ペルー北部の海岸地帯チクラーヨ。トトラ葦で作られた小船で今も漁が行われている。
ナスカの地上絵をセスナから見物する。これはハチドリで、一番見つけやすい地上絵の一つ。多くの地上絵は、地面と線のコントラストが薄くてなかなか見つけることができない。
この装甲車のような車は? リマではよく見かける車で、いわゆる銀行の現金輸送車で、少々の爆発物でもびくともしないらしい。馬鹿げているようだが、武装集団対策で運転席に扉はない。何気ない風景だが、これがペルー、南米の実情。ツアーの団体行動をしているには問題ないが、一歩場所を間違えると危険が待っている。
これからじっくりとペルーの魅力を紹介していきたい。
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ペルー観光のメインイベントはもちろんマチュピチュ。自分が色々見てきた絶景の中でも、ベストテンに入るのは間違いない。日本からは、アメリカの都市を経由してまずリマへ入る。これがほぼ丸一日の行程だ。リマは海岸部にある都市で低地にある。このリマから、インカ帝国の都であったクスコへ一気に高度を上げる。
上から眺めたクスコ市街の様子。赤煉瓦で統一されていて美しい。
クスコ空港に到着。ターンテーブルの前では「コンドルは飛んでいく」の生演奏をやっていたりして、ペルームードは盛り上がっていく。でもここは標高3,400m、富士山の頂上に近い世界。慌ててスーツケースを運んだりすると、とんでもなく息切れする。高地に身体をならすため、ここから1日の過ごし方が非常に重要。あせらずに、ゆっくりゆっくり動く。詳しくは第55回「南米の高地へ:高山病とその予防について」をご参考いただきたい。
クスコの中心部、アルマス広場(Plaza de Armas)。ペルーではどの街にもその中心部にはこのような「アルマス広場」と呼ばれる広場がある。「アルマス」とは「武器」という意味。争い事が起こった際に、住人が武器を持って集まった場所だかららしい。
クスコのアルマス広場は、少し坂を上がって、高台から見下ろした景色が好きだ。写真左が大聖堂、正面がラ・コンパーニャ教会だ、
ラ・コンパーニャ教会。インカ帝国の時代の建物の土台の上にスペイン人が建てた教会。
数奇な歴史をたどった都市だが、インカ帝国の文化とスペイン文化が妙にマッチしていて、これが興味深い。
イースター(復活祭)はキリスト教国では春の大きなイベント。その前の一週間(聖週間)はスペイン語圏ではセマナ・サンタと呼ばれ、日本のゴールデンウイークの様な連休になる。この聖週間にクスコでは、セニョール・デ・ロス・テンブローレス(地震の主:黒いキリスト像)の御輿を担いで行進するお祭りが行われ、アルマス広場が人で埋め尽くされる。
石畳の路地。何とも趣がある。
街の綿菓子売り、その数と色のど派手さが節操なく、それがペルーらしくて良い。
ペルーの高地で当たり前のように飲まれる「コカ茶」。現地のポーターはこのコカの葉をしがみながら山を登る。コカとはもちろんコカインのこと。麻薬の原料になる葉っぱで、間違って土産に持って帰ったら大変なことになるかも知れない。ちなみにコカコーラのコカもこのコカの意味、当初は疲れた軍人の元気を付ける飲み物であったらしい。もちろん、今のコカコーラにコカインは入っていない。
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