院長のコラム

“ドクトル・イトウの地球の果てまで“ 世界60ヶ国以上を訪れた、院長のちょっと変わった見聞録

第21回 いざ カブールへ3(アフガニスタン):何も無い病院

 その国の社会保障の程度を知るには、現地の公的医療機関を見るのが一番だ。ちょうどカブール郊外の公立病院を訪問する機会があったので、その様子を紹介する。建物の外観が写せていないのだが、この地域では中心となるべき病院である。
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 写真は診察室の様子。いすとベッド以外に何もない。
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 これはこの病院のお医者さん達と撮った記念撮影。何か。。。。
忙しそうに働いている様子は無かった。。。
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 これは病院薬局の薬品棚。何も無い。
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 悲しいぐらいに何も無い。これがアフガニスタンの現状だ。
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 これは病室の暖房器具。カブールは内陸の盆地で冬は非常に冷え込む。
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 病室内の様子を撮らせていただいた。結構たくさんの患者さんが入院していた。
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 何かを訴えているようだ。
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 中には我々とよく似たモンゴル系の顔つきの人もいる。恐らくハザラ族の人だろう。
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 廊下で歓談中の患者さん達。
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 小さい子ども達も入院していた。カメラを珍しそうに見ていた。
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 額には何を塗っているのだろう。
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 無表情な人たちが多い病室で、少女達の笑顔に少し救われた。
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 少女達はカメラを向けると恥ずかしそうに微笑んでくれた。
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 国が混乱する中、医薬品だけでなく、医師や看護師などの教育も遅れ,その絶対数が不足している。
 一般に医学の遅れた途上国では、優秀な医師達は欧米で学び、その知識と技術を持ち帰る。アフリカでも、旧宗主国のイギリスやフランスで研鑽したドクター達がたくさんいた。でもこの国にはそういった交流もあまりなさそうだ。
 この病院には薬が無い、検査機器など皆無である。でも患者はたくさんいる。ヒト?モノ?援助をするといっても、どこから手をつけて良いのか途方に暮れてしまう。

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